豊洲で選ぶ食材と本場仕込みの手打ちパスタ
看板に掲げるのは、シェフが豊洲市場へ自ら足を運んで選ぶ食材と、本場仕込みの手打ちパスタだ。仕入れの軸となる一つがOSMICトマトで、豊洲市場の仲卸『政義青果』で出会ったことをきっかけに使うようになったという。フレッシュのまま生かす一皿と、冷凍して旨みを凝縮させた一皿とを使い分け、前菜からドルチェまで一皿ごとに違う表情を見せる構成にしている。イタリア料理を『地産地消の精神を持つ料理』と捉え、その考え方を東京・荻窪という土地に置き換えて届けようとする姿勢が、コースの端々に表れる。派手な演出や過度な盛り付けよりも、素材そのものの味を丁寧に立たせる方向で組み立てられた料理は、記念日のような特別な機会にも、仕事帰りの平日の夜にも、それぞれの形でなじむ懐の広さを持つ。