汽車道
汽車道は1997年整備、旧横浜港駅の貨物線路を活用した約500mの遊歩道。海面の上を歩く構造で、両側に海と街の景色が開ける。「会話を切らさずに次の目的地に向かいたい」2人に向く動線。桜木町駅から徒歩約5分でアクセスでき、夕方17〜18時の薄明時間に渡るとコスモワールド・ランドマークのライトアップと夕日が重なる構図が撮れる。雨天時は屋根がないので滑りにくい靴推奨、強風時は欄干から離れて歩くのが安全。次のコスモワールド方面まで徒歩7分で繋がる。
みなとみらいの昼は、いつも少し風がある。桜木町の改札を抜けると正面に海が広がっていて、潮の匂いと観覧車のシルエットが、もう先で待っているのが見える。横浜博覧会のあとに生まれたこの湾岸は、桜木町からみなとみらいまでのわずか一・五キロのあいだに、観覧車も、塔も、港の施設も、ぜんぶ一直線に並べてしまった街だ。だから歩く順番に迷うことがない。海に沿って、ただ前へ進めばいい。私たちはこの日、昼の明るい海から歩きはじめて、夜景まで二人で連れ立っていくことにした。最初に足を乗せたのは、海の上をまっすぐ伸びる汽車道だ。板張りの遊歩道の両側に水面が開け、会話が途切れても気まずくならない。そういう街の歩き方を、ここから日が落ちるまでの時間に書きとめておきたい。なお観覧車の運行や展望フロアの時間は折にふれて変わるので、出かける前にそれぞれの公式をのぞいておくと、当日あわてずにすむ。
海の上の遊歩道を渡り、観覧車を見上げ、芝生でひと息。タワーの展望フロアで夕景を待ち、最後は木のデッキで夜の港に灯がともるまで。横浜の海際を、昼から夜へ、ただ歩いてつないだ一日の随筆。
マチノワ編集部
順位ではなく、編集部が選んだ5スポットを順にご紹介します。みなとみらいの昼は、いつも少し風がある。桜木町の改札を抜けると正面に海が広がっていて、潮の匂いと観覧車のシルエットが、もう先で待っているのが見える。横浜博覧会のあとに生まれたこの湾岸は、桜木町からみなとみらいまでのわずか一・五キロのあいだに、観覧車も、塔も、港の施設も、ぜんぶ一直線に並べてしまった街だ。だから歩く順番に迷うことがない。海に沿って、ただ前へ進めばいい。私たちはこの日、昼の明るい海から歩きはじめて、夜景まで二人で連れ立っていくことにした。最初に足を乗せたのは、海の上をまっすぐ伸びる汽車道だ。板張りの遊歩道の両側に水面が開け、会話が途切れても気まずくならない。そういう街の歩き方を、ここから日が落ちるまでの時間に書きとめておきたい。なお観覧車の運行や展望フロアの時間は折にふれて変わるので、出かける前にそれぞれの公式をのぞいておくと、当日あわてずにすむ。
汽車道は1997年整備、旧横浜港駅の貨物線路を活用した約500mの遊歩道。海面の上を歩く構造で、両側に海と街の景色が開ける。「会話を切らさずに次の目的地に向かいたい」2人に向く動線。桜木町駅から徒歩約5分でアクセスでき、夕方17〜18時の薄明時間に渡るとコスモワールド・ランドマークのライトアップと夕日が重なる構図が撮れる。雨天時は屋根がないので滑りにくい靴推奨、強風時は欄干から離れて歩くのが安全。次のコスモワールド方面まで徒歩7分で繋がる。
1989年開園のコスモワールド内、直径100m・最高地点112.5mの観覧車「コスモクロック21」が湾岸の象徴。「乗らずに眺めるだけでも絵になる」設計で、外からの撮影スポットとしても優秀。1回800〜900円程度、所要約15分。土日19〜21時はピーク混雑で30〜60分待ちが発生するため、平日夜または閉園前22時頃が現実的。ジェットコースター・お化け屋敷・水のアトラクションなど他の乗り物も併設、入園無料・乗り物個別チケット制。悪天候時は乗車中の視界が悪くなり、強風時は運休することがある。
臨港パークはパシフィコ横浜に隣接する約7.2haの海沿い公園で、芝生広場とベイブリッジを望む景観が広がる。「観覧車の混雑を抜けて少し休みたい」「ピクニック気分で過ごしたい」2人に最適な休憩スポット。ベンチが豊富で、コンビニで買った飲み物片手に30〜60分過ごせる。桜木町駅から徒歩約12分、みなとみらい駅から徒歩約5分。夜のライトアップは22時頃まで点灯。強風日や雨天時は屋外滞在が辛いため、隣接のパシフィコ横浜館内に避難すると快適。
1993年開業、高さ296mのランドマークタワー69階に「スカイガーデン」展望フロアが入る。地上273mの屋内型展望スペースで、横浜港・東京湾・東京方面の景色が360度近く広がる。「待ち時間を抑えて夜景を撮りたい」「ベンチでゆっくりくつろぎたい」2人に向く。営業時間10〜21時(土日祝は22時まで延長)、入場料は変動するため公式サイトで確認。東京の高い展望台と比べて待ち時間が短く、土日夜でも15〜30分で入れることが多い。雨の日でも雲の上に出ることがあり、視界が劇的に変わる景色になることもある。
1894年開港の横浜港大さん橋は2002年リニューアル、屋上「クジラの背中」と呼ばれる木のデッキは入場無料・24時間開放。「予算を抑えて港の夜景を楽しみたい」大学生・初デート層に最も刺さるスポット。ランドマーク・コスモクロック・ベイブリッジ・みなとみらい全景が同時に視界に入る構図が撮れる。日本大通り駅から徒歩7分、桜木町駅から徒歩約15分。夜23時以降は人が減り、写真と語らいに集中できる時間帯。風が強い日(特に冬12〜2月)は体感気温が低いため防寒必須。
海の上の遊歩道から、木のデッキの夜景まで。みなとみらいは、昼と夜のあいだを歩いて渡れる街だ。マチノワ編集部
汽車道の板を踏みながら、まずは海の上をゆっくり渡っていく。旧横浜港駅の貨物線路を活かした五百メートルほどの遊歩道は、両側に海と街の景色をいっぺんに開いてくれて、歩いているだけで気分がほどけていく。渡りきった先には、コスモワールドの観覧車コスモクロック21が湾岸の空に大きく回っている。乗ってもいいし、乗らずに見上げるだけでも絵になる。私たちは外から写真を撮って、しばらく回転を眺めていた。観覧車の人波を抜けたら、臨港パークの芝生でひと休み。パシフィコ横浜の隣に広がる海沿いの公園で、ベイブリッジを遠くに望みながら芝に腰を下ろすと、さっきまでの賑わいが嘘のように静かになる。日が傾きはじめたら、いよいよ高い場所へ。ランドマークタワー六十九階のスカイガーデンに上がると、地上二百七十三メートルの窓いっぱいに横浜港と東京湾、その先の東京方面までが広がって、夕景がゆっくり夜景へと色を変えていくのを、ガラス越しに二人で見送る。展望フロアを下りる頃にはもう街は夜だ。最後に向かうのは大さん橋。クジラの背中と呼ばれる木のデッキは入場無料で夜も開いていて、足の下のうねる木の感触ごと、みなとみらいの灯りと行き交う船を独り占めできる。昼の海ではじまった一日が、海辺の夜景でしずかに閉じていく。冬は港の風が思いのほか冷えるので、上に羽織るものをひとつ多めに。坂はないけれど距離はそれなりに歩くから、足になじんだ靴で出かけたい。海に沿って前へ進むだけの一日の、その手応えが、帰りの電車でもまだ足に残っている。営業時間や運行・予約の状況は移ろいやすいので、足を運ぶ前にそれぞれの公式で一度たしかめておきたい。