帝釈天参道(神明会)
駅から二天門までのおよそ200メートル、石畳の両側に和菓子屋や川魚料理の店がびっしりと軒を連ねる。この通りの面白さは、半数以上が店舗兼住宅の昔ながらの造りを今も残していること——奥に暮らしの気配を感じさせる構えのまま商いを続けている点にある。なかでも明治の創業という髙木屋老舗は、映画『男はつらいよ』のロケで休憩や着替えの場所として使われたことで知られ、店先では今も信州産のよもぎをたっぷり練り込んだ深緑の草だんごが丸められている。焼きたての煙とよもぎの香りを浴びながら歩くこと自体が、もう柴又の体験の半分だ。