神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行本店)
1904年(明治37年)竣工、横浜正金銀行本店として建てられた西洋古典主義建築。設計は妻木頼黄。1995年に神奈川県立歴史博物館本館として再生され、「神奈川の歴史と文化」を紹介する常設展と企画展を展開。「明治の近代建築の内部を歩きたい」「神奈川の歴史を体系的に学びたい」2人に向く。ドーム屋根・コリント式の柱・装飾豊かなファサードが代表例。営業時間9〜17時、月曜休館(公式サイトで確認)。馬車道駅から徒歩3分、次の旧横浜市庁舎まで徒歩5分。
馬車道は1869年、日本で最初に「馬車道」として整えられた通りだ。歩き出すと、石造りの重い扉や、見上げるほど高い列柱が、ひとつまたひとつと視界に入ってくる。明治・大正に建った洋館が、いまも役所として、博物館として、現役で働いているのがこの街の面白いところ。東京駅の丸の内側に並ぶ近代建築群に引けを取らない遺産が、関内のわずか1km四方に静かに集まっている。日本大通りに向けてゆっくり足を進めながら、横浜が開港の街として積み上げてきた時間の層を、看板ではなく建物そのものから読み取っていく。そんな半日の散歩を、ここでは綴る。
旧横浜正金銀行、旧生糸検査所、県庁キングの塔。関内に積もった時代の層を、足の裏で確かめる
マチノワ編集部
順位ではなく、編集部が選んだ5スポットを順にご紹介します。馬車道は1869年、日本で最初に「馬車道」として整えられた通りだ。歩き出すと、石造りの重い扉や、見上げるほど高い列柱が、ひとつまたひとつと視界に入ってくる。明治・大正に建った洋館が、いまも役所として、博物館として、現役で働いているのがこの街の面白いところ。東京駅の丸の内側に並ぶ近代建築群に引けを取らない遺産が、関内のわずか1km四方に静かに集まっている。日本大通りに向けてゆっくり足を進めながら、横浜が開港の街として積み上げてきた時間の層を、看板ではなく建物そのものから読み取っていく。そんな半日の散歩を、ここでは綴る。
1904年(明治37年)竣工、横浜正金銀行本店として建てられた西洋古典主義建築。設計は妻木頼黄。1995年に神奈川県立歴史博物館本館として再生され、「神奈川の歴史と文化」を紹介する常設展と企画展を展開。「明治の近代建築の内部を歩きたい」「神奈川の歴史を体系的に学びたい」2人に向く。ドーム屋根・コリント式の柱・装飾豊かなファサードが代表例。営業時間9〜17時、月曜休館(公式サイトで確認)。馬車道駅から徒歩3分、次の旧横浜市庁舎まで徒歩5分。
旧横浜市庁舎(横浜市歴史的建造物)は1959年竣工、村野藤吾設計の市庁舎建築。2020年に新庁舎完成後、外観は保存され北棟・南棟と中庭の景観が今も見られる。「戦後モダニズム建築の代表例を見たい」「村野藤吾の設計を体感したい」建築好きに向く。現在は外観のみの見学(無料)、内部は商業利用のため公開なし。関内駅から徒歩2分、馬車道駅からも徒歩5分。夜のライトアップ時の外観も写真スポットとして優秀。
1923年(大正12年)竣工、横浜第二合同庁舎(旧横浜生糸検査所)。設計は遠藤於菟。生糸の品質検査を行っていた歴史的施設で、現在は北仲ノットの一部として保存・再生されている。「明治〜昭和の生糸貿易史」に興味がある人に向く。横浜の生糸貿易は明治〜昭和初期に世界最大級だった歴史的背景があり、この施設はその記憶を物理的に伝える建築。外観は無料で見学できる。馬車道駅から徒歩2分、市役所側の動線で他の歴史建築と組み合わせやすい。
1928年竣工の神奈川県庁本庁舎(キングの塔)は、横浜三塔(キング・クイーン・ジャック)のうちのキング塔。塔屋部分が48mの高さで、横浜港から見上げると港の景観の一部になる。「横浜三塔をすべて見つけたい」建築好きに最適。県庁見学コース(要事前予約・公式サイト確認)で内部を見られる。三塔を全部見て歩くと、馬車道〜日本大通り〜山下公園のエリアを徒歩でカバーできる動線になる。馬車道駅から徒歩5分、日本大通り駅から徒歩3分。
1931年竣工、旧英国総領事館の建物を活用した横浜開港資料館。ペリー来航(1853年)から関東大震災(1923年)までの横浜の歴史・写真・資料を展示。「横浜開港の歴史を学びたい」「英国総領事館の旧館を見たい」歴史好きに最適。館内の中庭は無料エリアで、玉楠の木(樹齢200年以上)が植えられている。営業時間9:30〜17:00、月曜休館(公式サイトで確認)。日本大通り駅から徒歩2分、馬車道散歩の最終目的地として組み込みやすい。
馬車道から日本大通りまで、たった1kmを歩くだけで、100年を越えた建築がいまも生きて呼吸しているのがわかる。マチノワ編集部
馬車道駅を出てまず向かったのは、旧横浜正金銀行本店だった神奈川県立歴史博物館。重厚な石の正面に圧倒されながら、建物と常設展でひと息に時代を遡る。表に出れば、村野藤吾が手がけた旧横浜市庁舎の中庭がすぐそこ。北棟と南棟に挟まれた戦後モダニズムの風景を眺め、運河寄りへ歩けば、生糸の品質を検査していた旧横浜生糸検査所の煉瓦が現れる。横浜が生糸で栄えた頃の記憶が、壁の質感に残っている。そこから関内側へ折り返し、横浜三塔のキング、神奈川県庁本庁舎を見上げる。塔屋までの48mを首を反らして追ったら、最後は日本大通りへ。旧英国総領事館を活かした横浜開港資料館で、ペリー来航から関東大震災までの横浜をたっぷり辿って締めくくる。足を伸ばせば赤レンガ倉庫もすぐだ。月曜が休館の館が多く、県庁の内部見学は予約が要ることもあるので、出かける前に各館の開館日と予約の要否は公式サイトでひと目だけ確かめておくと安心。雨の日は県立歴史博物館と横浜開港資料館の屋内だけでも、二、三時間はゆうに楽しめた。