マチノワ · 2026年 春号
2026-06-12
MENYA MOTOKURA TODORI

砥堀で選ぶ、
麺家 本倉の一杯。

姫路の中心から播但線で数駅、北へ上がった砥堀のあたりは、観光の喧騒からは少し離れた、姫路で暮らす人たちの生活のまちだ。幹線道路沿いに店が点在し、買い物や通勤の動線が静かに流れていく――そんな一角に、麺家 本倉はある。東京の名店で腕を磨いた店主が、地元の姫路へ戻って二〇二二年に構えた一軒で、掲げるのは鶏豚魚介の濃厚つけ麺と、澄んだ鶏清湯や煮干しのラーメン。こってりと淡麗、相反する方向性の一杯を一つの暖簾の下で味わえるのが、この店の面白さだ。昼も夜も営業し、麺がなくなれば静かに店じまいする、その実直な構えにも作り手の人柄がにじむ。姫路で一杯を探すとき、城下の名店だけでなく、砥堀のこの店を覚えておく価値は十分にある。ここからは、本倉という一軒の輪郭を、味と立地の両面からたどっていく。

副題

姫路・砥堀、昼夜開くラーメン店。濃厚つけ麺と淡麗清湯を一軒で

編集

マチノワ編集部

姫路・砥堀、昼夜開くラーメン店。濃厚つけ麺と淡麗清湯を一軒で編集部厳選MENYA MOTOKURA TODORI5 POINTS2026年 春号姫路・砥堀、昼夜開くラーメン店。濃厚つけ麺と淡麗清湯を一軒で編集部厳選MENYA MOTOKURA TODORI5 POINTS2026年 春号
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POINT5

姫路・砥堀、昼夜開くラーメン店。濃厚つけ麺と淡麗清湯を一軒で

編集部が選んだ5つのポイントを順にご紹介します。姫路の中心から播但線で数駅、北へ上がった砥堀のあたりは、観光の喧騒からは少し離れた、姫路で暮らす人たちの生活のまちだ。幹線道路沿いに店が点在し、買い物や通勤の動線が静かに流れていく――そんな一角に、麺家 本倉はある。東京の名店で腕を磨いた店主が、地元の姫路へ戻って二〇二二年に構えた一軒で、掲げるのは鶏豚魚介の濃厚つけ麺と、澄んだ鶏清湯や煮干しのラーメン。こってりと淡麗、相反する方向性の一杯を一つの暖簾の下で味わえるのが、この店の面白さだ。昼も夜も営業し、麺がなくなれば静かに店じまいする、その実直な構えにも作り手の人柄がにじむ。姫路で一杯を探すとき、城下の名店だけでなく、砥堀のこの店を覚えておく価値は十分にある。ここからは、本倉という一軒の輪郭を、味と立地の両面からたどっていく。

POINT01
つけ麺 · 姫路市砥堀

三日炊きの鶏豚魚介、濃厚つけ麺という看板

麺家 本倉の顔は、鶏と豚、そして魚介を一杯に束ねた濃厚つけ麺だ。鶏ガラや丸鶏、もみじといった鶏の旨みを土台に、豚の厚みを重ね、三日ほどかけてじっくりと炊き上げる。仕上げに節や煮干しの魚介を効かせることで、こってりとしながらも後口に旨みの輪郭が残る、いわゆる鶏豚魚介の系統に仕上げている。太めの麺はつけ汁をしっかりと持ち上げ、海苔やメンマ、低温調理らしいしっとりした鶏チャーシューが添えられる。一口目の濃さに驚いても、白髪ねぎの清涼感が舌をいったんリセットしてくれるから、最後まで重さに飽きずに手繰れる。締めにスープ割りを頼めば、魚介の余韻を確かめながら一杯を見送れる。姫路の北、砥堀という生活圏で、これだけ手間をかけた一杯に出会えること自体が、この店を目指す理由になる。仕込みの都合で麺は売り切れ次第終了となるため、つけ麺狙いなら時間に余裕を持って向かいたい。

看板鶏豚魚介の濃厚つけ麺
仕込み鶏と豚を三日かけて炊き、魚介で仕上げ
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POINT02
店の成り立ち · 姫路市砥堀

つけ麺で終わらない、三本柱の品揃え

通いたくなる理由は、濃厚つけ麺だけで終わらない品揃えにある。店主は東京の名店で腕を磨いたのち、地元である姫路で独立した作り手で、その経験が一杯ごとの設計に表れている。本倉が掲げるのは、濃厚つけ麺・鶏清湯ラーメン・純煮干ラーメンの三本柱で、どれも添え物ではなく、それぞれが看板を張れる一杯として組み立てられている。こってりを味わいたい日はつけ麺、澄んだ出汁で軽く整えたい日は清湯や煮干しと、その日の気分で行き先を変えられるのが大きい。同じ店に通いながら、まったく異なる方向性の一杯を選べる店は、姫路の郊外ではそう多くない。だからこそ、一度で本倉のすべてを決めつけず、何度か足を運んで自分の一杯を見つける楽しみがある。提供メニューや内容は時期で動くことがあるので、訪れる前に電話や公式の案内で確かめておくと確実だ。

三本柱濃厚つけ麺・鶏清湯ラーメン・純煮干ラーメン
店主東京で修行後、地元・姫路で独立
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POINT03
ラーメン · 姫路市砥堀

淡麗の二杯、鶏清湯と純煮干し

具体的な品書きを覗くと、つけ麺の対極にある澄んだ二杯が見えてくる。鶏清湯ラーメンは、鶏の旨みを雑味なく引き出した透明感のあるスープが持ち味で、醤油のキレと鶏の甘みが素直に伝わる一杯だ。三つ葉や穂先メンマ、しっとりした鶏チャーシューが品よく収まり、見た目からして上品にまとまる。もう一方の純煮干ラーメンは、煮干しの香りと苦みのきわどい一線を攻めた出汁で、煮干し好きの胃袋をまっすぐ掴みにくる。濃厚つけ麺の満足感とは別の角度から、出汁そのものを味わわせてくれる二杯だと言っていい。こってりが続いた日や、夜遅めに軽く一杯で締めたい日には、この清湯系が頼もしい。気分や時間帯でつけ麺と澄んだラーメンを行き来できるのが、本倉という店の引き出しの多さだ。提供内容は仕込みや季節で変わることがあるため、お目当てがあるなら来店前に用意を尋ねておくと安心できる。

淡麗系鶏清湯ラーメン・純煮干ラーメン
向く日軽く整えたい昼や、夜の締めの一杯に
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POINT04
店内・利用シーン · 姫路市砥堀

昼も夜も開く、砥堀の路面で味わう一杯

本倉があるのは、姫路市街から少し北へ上がった砥堀の路面店だ。昼は十一時から、夜は十八時から暖簾を出し、昼夜どちらの時間帯にも訪れやすいのがありがたい。カウンターを中心とした作りで、一人で黙々と一杯と向き合うのにちょうどよく、仕事帰りにふらりと立ち寄る使い方にもはまる。家族や友人と連れ立って、つけ麺と清湯を頼み分けてシェアしながら味の違いを語り合うのも楽しい。郊外の路面店ならではで車を停めやすいぶん、姫路の中心部からは少し足を伸ばす感覚になるが、その一手間がかえって一杯の特別感につながる。月曜は定休で、麺がなくなり次第その日の営業を終えるため、確実に味わいたいなら開店直後や売り切れ前の時間帯を狙いたい。席の埋まり具合は時間帯で変わるので、大人数で訪れるなら事前に一本入れておくと落ち着いて座れる。

営業昼11:00〜/夜18:00〜・月曜定休
向く使い方一人ランチ・仕事帰り・少人数での食べ比べ
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POINT05
アクセス・街歩き · 姫路市砥堀

播但線で北へ、姫路観光の合間に挟む一杯

アクセスは、JR播但線の砥堀駅から歩いてすぐの距離で、姫路駅から播但線で数駅北上すれば着く。車なら幹線道路沿いの動線から入りやすく、近隣にはRASIC砥堀店などもあって、買い物のついでに立ち寄る地元客の姿も多い。砥堀は観光名所が連なるエリアというより、姫路で暮らす人の生活圏で、だからこそ、ここで一杯を手繰ると、観光ガイドには載らない等身大の姫路が見えてくる。昼に本倉でつけ麺を済ませ、播但線で姫路駅まで戻って姫路城や城下のまちを歩く、という一日の組み立ても収まりがいい。逆に、城周辺を午前に巡ってから、夜に砥堀まで足を伸ばして締めの一杯にする流れも悪くない。姫路の中心部だけを巡る旅では出会えない、郊外の一杯をあえて旅程に挟みたい人に、この店はちょうどいい寄り道になる。営業時間は変わることもあるので、出かける前に確認しておくと足を運びやすい。

最寄りJR播但線・砥堀駅から徒歩すぐ
組み合わせ姫路城・城下歩きの前後に
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編集部のひとこと
姫路の郊外で、こってりのつけ麺と澄んだ清湯を一つの暖簾で選べる――それだけで、麺家 本倉はわざわざ足を運ぶ理由になる。修行帰りの店主が砥堀で炊き続ける一杯は、観光地図の外にある姫路の確かな現在地だ。北へ少し足を伸ばす一杯を探すなら、覚えておきたい一軒。
マチノワ編集部
編集後記

最後に、歩き方

砥堀という土地まで足を運ぶなら、一日の組み立てを先に決めておくと無駄がない。姫路駅から播但線に乗って数駅、昼の口開けを狙うなら十一時すぎに着くように動けば、売り切れの心配も小さい。最初の一杯に迷うなら、店の核である濃厚つけ麺から入ると、本倉の手間のかけ方がまっすぐ伝わる。鶏や煮干しの澄んだ出汁を味わいたい気分なら、鶏清湯ラーメンか純煮干ラーメンへ。二人以上なら、つけ麺と清湯を一杯ずつ頼んで分け合えば、相反する二つの方向性を一度に確かめられる。一人ならカウンターで三十分ほど、ゆっくり味わっても四十分も見ておけば足りる。予算は一杯あたり千円前後を目安にすれば大きくは外れない。月曜が定休で、麺がなくなり次第その日は終わってしまうから、確実に味わいたいなら昼夜どちらも早めの時間が安心だ。昼に一杯手繰ってから播但線で姫路城へ向かうもよし、城下を歩いた一日の締めに夜の砥堀へ向かうもよし。営業時間や品書きは変わることがあるため、出かける前に一度確かめておけば、砥堀までの道のりがいっそう気持ちよくなるはずだ。

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