台湾の名店仕込みの点心師が、毎日手づくりする一皿
桃花のいちばんの軸は、店主の奥様が手がける点心だ。公式の案内によれば、女将は台湾の名店で16年にわたって点心づくりを学んだ点心師であり、その確かな技を受け継いだ「台湾小龍包」がこの店の名物として掲げられている。小龍包は、皮の厚みやひだの数、餡の温度や蒸し時間――そうした一つひとつの工程が、最終的な味わいを大きく左右する繊細な料理である。長く本場で積み重ねた経験は、その繊細さに一番効いてくる部分だ。「修業16年」という年月は、単なる肩書きではない。観光客向けに派手な看板を掲げるのではなく、点心という一点に向き合い続けてきた一軒。そこに置いてある「台湾小龍包」というシンプルな名物は、店の姿勢そのものをよく表している。京都の中心部からは少し距離のある太秦という街で、こうした手仕事に出会えること自体が、桃花を訪ねる理由になり得ると編集部は考えている。