編集後記末
最後に、歩き方。
観光客の波から少し外れた東山の夜を選ぶなら、京都駅からの一日をこう描きたい。新幹線で京都駅に着いたら、まずは駅周辺のホテルに荷物を置き、午前は七条方面へ歩いて東山の寺社をひと回りする。三十三間堂で千一体の千手観音と向き合い、京都国立博物館で展示をひととおり眺め、智積院の庭を抜けて東福寺方面まで足を延ばすと、東山の入口の落ち着いたトーンが体に入ってくる。昼食は本町通まで戻ってきて、12時前後に小梟シャオシャオのカウンターへ入る流れが合わせやすい。焼味盛り合わせとジャスミンライスを軸に、季節の前菜を一品添えて、ランチ平均1,500円前後で広東式焼味の入口をつかむと、午後の散策の足取りも軽くなる。夜に組むなら、ディナー平均4,500円前後で、看板の窯焼きローストダックを必ず予約段階で押さえておきたい。ローストダックと和牛炙りの雲白肉、季節の麻婆豆腐、鯵のカルパッチョ四川青山椒ソースのあたりを順に組み、一皿ごとに香港と京都が行き来する構成にすると、二時間ほどで広東料理の輪郭が一通り辿れる。二人のディナーなら、L字カウンターに並んで座って料理人の手元を眺めながら、紹興酒や中国茶を一杯ずつ合わせていく組み立てが向く。気の合う数人で集まる夜は、大テーブルで料理をシェアして、ダックやチャーシューを取り分けながらゆっくり卓を囲みたい。一人での京都の夜にも、カウンターでお酒と焼味を一皿だけ、という使い方が合う。営業はランチ12:00〜15:00、ディナー17:00〜21:00、定休は日曜と第2・第4月曜中心の月4日ほど。営業時間・料金・コース内容は時期で動く可能性があるので、訪問前に電話 075-746-4583 もしくは公式情報での確認を。京都で「観光地の中心からほんの少し外れて、東山の路面で本格的な広東料理を辿りたい」と思ったとき、小梟シャオシャオは、昼にも夜にも応えてくれる店だ。