和と洋を一席で楽しめる、創作料理という選択肢
和洋創作料理 楓の最も分かりやすい個性は、店名がそのまま示している通り、和食と洋食の境目を緩やかに行き来できる業態にある。北九州・八幡西区の黒崎エリアには、和食専門店も洋食レストランも居酒屋も揃っているが、「今日は刺身も食べたいし、ピザのような洋皿もつまみたい」「魚介を肴に飲みたいが、肉料理もテーブルに並べたい」と気分が分かれる夜こそ、創作料理の店は地味に効く。一軒のテーブルで和と洋を行き来できるため、同席者の好みが分かれても料理の組み立てに困らない。和食店に入ると「ピザ的なものはない」、洋食店に入ると「刺身は出てこない」というジレンマを、楓は店側の構えで吸収してくれる。北九州で「今日はちょっと違う口」を求めた夜、和洋どちらも視野に入れたまま選びに行ける店として、引き出しに入れておく価値がある一軒だ。