マチノワ · 2026年 春号
2026-05-28
NORIPPE SAPPORO HIGASHI

札幌・東区北11条、
のりっぺの夜。

札幌市東区の北11条東エリアは、地下鉄東豊線の環状通東駅とJR苗穂駅のちょうど中間に位置する、暮らしの匂いが濃い住宅地だ。観光客向けの華やかさはなく、近隣の住人が買い物に行き、子どもが学校から戻り、夕方になると小さな飲食店の灯りがぽつぽつと点き始める。そんな北11条東の一角に、おばんざい処 のりっぺはある。京都の家庭料理を指す「おばんざい」を看板に掲げ、母さんと呼ばれる店主が一人で切り盛りする小さな店だ。昼は650円台からの定食、夜は煮物や和え物といったおばんざいを軸にした飲み屋として、地元の常連に愛されてきた。

副題

環状通東〜苗穂の住宅街で営まれる、おばんざいと定食の店

編集

マチノワ編集部

環状通東〜苗穂の住宅街で営まれる、おばんざいと定食の店編集部厳選NORIPPE SAPPORO HIGASHI5 POINTS2026年 春号環状通東〜苗穂の住宅街で営まれる、おばんざいと定食の店編集部厳選NORIPPE SAPPORO HIGASHI5 POINTS2026年 春号
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POINT5

環状通東〜苗穂の住宅街で営まれる、おばんざいと定食の店

編集部が選んだ5つのポイントを順にご紹介します。札幌市東区の北11条東エリアは、地下鉄東豊線の環状通東駅とJR苗穂駅のちょうど中間に位置する、暮らしの匂いが濃い住宅地だ。観光客向けの華やかさはなく、近隣の住人が買い物に行き、子どもが学校から戻り、夕方になると小さな飲食店の灯りがぽつぽつと点き始める。そんな北11条東の一角に、おばんざい処 のりっぺはある。京都の家庭料理を指す「おばんざい」を看板に掲げ、母さんと呼ばれる店主が一人で切り盛りする小さな店だ。昼は650円台からの定食、夜は煮物や和え物といったおばんざいを軸にした飲み屋として、地元の常連に愛されてきた。

POINT01
おばんざい・家庭料理 · 札幌市東区

おばんざいという、家の延長線にある料理

店名にある「おばんざい」は、京都で家庭の常備菜を指す言葉だ。煮物、和え物、漬物、焼き魚、味噌汁といった、毎日繰り返し食卓に並ぶような料理を指す。のりっぺが掲げているのは、まさにそうした家庭料理の世界観だ。レンコンのきんぴら、豚バラ大根、玉子焼き、自家製の浅漬けといった副菜が、定食や夜の卓に静かに並ぶ。札幌の繁華街・すすきので食べるような華やかな会席や、観光地的な海鮮丼とは別の軸にある料理だ。むしろ、自分の家ではなかなか手間をかけて作れない、けれど毎日食べても飽きない料理。そういう位置取りの店だと考えるとわかりやすい。家庭料理を外食として選ぶ理由は何かといえば、自分で作る手間が省けるだけでなく、誰かが作ってくれた湯気の立つ料理を食べる時間そのものが、ささやかな安心になるからだ。北11条東で、その役回りを担っているのがのりっぺという店なのだと思う。

ジャンルおばんざい・居酒屋・日本料理
住所北海道札幌市東区北11条東13-1-8
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POINT02
個人経営・地域密着型 · 札幌市東区

母さんが一人で営む、常連が支える小さな店

のりっぺの大きな特徴は、店主の女性(常連からは母さんと呼ばれている)が一人で店を回している点にある。地元の口コミや訪問記を読むと、客の顔と好みを覚えていて、自然に声をかけてくれる距離感が繰り返し語られている。チェーン店の効率的な接客とも、高級店の張り詰めた緊張感とも違う、家にいる時のような温度感がここにはある。一人で営む店だからこそ、メニューの一つ一つに目が届き、料理の出し方や声かけのテンポが店主の人柄そのものになる。常連の中には食後にコーヒーを淹れてもらいながら世間話をして帰る人もいるという。観光客がガイドブック片手にやって来るタイプの店ではなく、地元の生活動線に組み込まれた小さな一軒だ。北11条東という、札幌の中でも特に「街と暮らしの距離が近い」エリアで、こうした店がまだ残っていること自体が一つの価値だと考えている。

営業形態個人経営・店主一人で切り盛り
客層地元常連を中心とした近隣住民
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POINT03
定食・一品料理 · 札幌市東区

昼の定食と、夜のおばんざい

のりっぺは、昼と夜とで顔つきが変わる店でもある。昼は11時半から13時半までの限られた時間帯でランチ営業をしており、価格帯はおおむね650円から850円。焼き塩サバ定食、ヤキソバ、カレーライス、天丼など、日本の食堂文化を素直に受け継いだ品揃えだ。ご飯と味噌汁、小鉢が二品付くスタイルで、副菜のレンコンきんぴらや豚バラ大根が定食の脇を固める。夜は17時から店を開け、深夜0時頃まで営業する。夜の卓は、おばんざいや日替わりの煮物・あんかけ・和え物といった小皿を、ビールや日本酒と合わせていく構成になる。札幌の夜といえばすすきの中心部に出る人が多いが、東区に住んでいる人にとっては、わざわざ地下鉄で繁華街まで出なくとも、北11条東のこの一軒で十分に夜が成立する。そういう生活密着型の二面性が、のりっぺという店の使い勝手を支えている。具体的なメニューや営業時間は時期で変わる可能性があるため、訪問前に公式情報をご確認いただきたい。

昼の価格帯ランチ650〜850円前後
夜の価格帯おおむね2,000〜3,000円前後
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POINT04
店内構成・席種 · 札幌市東区

カウンターと小上がりがある、家のような店構え

のりっぺの店内は、カウンター席と小上がりを備えた27席ほどの規模だ。決して広い店ではないが、その分、母さんの目が客席全体に届きやすい構成になっている。カウンターに腰を下ろせば、料理の支度や仕上げの様子を眺めながら一杯と一皿を楽しめる。小上がりの席は、地元の友人同士や少人数のグループで利用する場面に向く。靴を脱いで上がるスタイルは、まさに「家の食卓に上げてもらう」感覚に近い。札幌の居酒屋にはモダンで都会的な内装の店も増えているが、のりっぺはそれとは対照的に、昔ながらの個人店らしい構えを残している。観光地や繁華街では失われがちな、街と店と人の距離が近い場所での食事を体験したい人にとって、こうした店構えはむしろ強みだ。賑やかすぎず、堅くもない。

席数27席(カウンター・小上がり)
入店制限20歳未満入店不可
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POINT05
街歩きとの組み合わせ · 札幌市東区

環状通東・苗穂エリアの夜歩きとどう組み合わせるか

のりっぺの所在地である札幌市東区北11条東は、地下鉄東豊線の環状通東駅から徒歩8分前後、JR苗穂駅からも徒歩圏という立地にある。観光客が多く集まる札幌駅前や大通・すすきの方面とは距離があり、観光ガイドにはあまり載らないエリアだ。一方で、苗穂駅周辺には新しい再開発エリアが広がり、JR北海道苗穂工場跡地のホテル群や商業施設へのアクセスも近い。札幌で出張・滞在する人の中には、苗穂エリアのホテルを拠点にする人も少なくない。そうした拠点から、地元の人が普段使っている店で夜を過ごしたい場合に、のりっぺは選択肢になる。札幌の夜=すすきの繁華街、という発想を一度外すと、地下鉄一本で帰れる東区の住宅街で、家庭料理を肴に静かに飲む夜という選択肢が見えてくる。観光地化されていない札幌の暮らしの輪郭に触れたい人にとって、北11条東を歩いてのりっぺで一杯という時間の組み立て方は、穏やかに勧められる過ごし方だ。

最寄駅地下鉄東豊線 環状通東駅 徒歩8分前後
周辺JR苗穂駅・東区役所前駅も徒歩圏
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編集部のひとこと
おばんざい処 のりっぺは、札幌・東区北11条の住宅街に静かに灯る一軒。母さんが一人で営む店内では、京都発祥の家庭料理「おばんざい」が、北海道の地元客の毎日に寄り添う形で並び続けています。観光ガイドには載らない札幌の暮らしの輪郭に触れたい夜、編集部としても引き出しに入れておきたい店です。
マチノワ編集部
編集後記

最後に、歩き方

おばんざい処のりっぺを使い始めるなら、昼の顔から知るのがいい。最初は平日のランチ営業を狙うのが筋がいい。11時半から13時半までの間に訪れて、焼き塩サバ定食や日替わりなどから、その日の母さんのおすすめを聞いてみる。副菜の小鉢を確認できれば、夜の品揃えのイメージも掴みやすい。夜の利用なら、17時以降の早めの時間帯に入って、おばんざいや煮物を一品ずつ頼みながら、ビールや日本酒に合わせてゆっくり時間を過ごすのがおすすめだ。一人で訪れる場合はカウンター席を選び、母さんとの距離感を楽しみながら一杯と一皿のペースで飲むと、北11条東の夜のリズムに馴染んでいける。少人数の集まりであれば、小上がりに腰を据えて、家の食卓のような温度感の中で時間を共有する使い方が向く。所要時間は1時間半から2時間前後、夜の予算は一人あたり2,000〜3,000円台を見込んでおくと判断しやすい。営業時間・定休日・メニュー・料金は時期や状況で変わる可能性があるため、訪問前に必ず公式情報で確認してほしい。札幌・東区で家庭料理の夜をゆっくり過ごしたい日、北11条東ののりっぺは街の暮らしにすっと収まる置きどころになってくれる。

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