マチノワ · 2026年 春号
2026-09-04
KIHACHI NAOETSU

海鮮割烹食堂 樹八、
直江津に灯る地魚の一軒。

日本海に面した上越市・直江津は、かつて港町として栄えた歴史を持つ地区で、直江津駅の北口を出るとすぐに商店と住宅が入り混じる、生活の匂いが濃い通りが広がる。直江津港は今も漁船が行き交う漁港であり、水揚げされた魚がそのまま食卓に上る土地柄が、この界隈の飲食店を支えている。その一角、駅から歩いて3分ほどの西本町に暖簾を掲げるのが「海鮮割烹食堂 樹八」だ。店主が一人で切り盛りするこの店は、「安い、うまい、量がある」を掲げ、80種類を超える地魚料理を出す。観光客向けというより、まず地元で働く人たちの胃袋を満たすための店であることが、店構えからも伝わってくる。仕事帰りの一杯にも、休日の昼の定食にも顔を出せる懐の深さが、この店の芯にある。白い暖簾をくぐって引き戸を開ければ、すぐにガラスケースの中の魚と対面する、距離の近い造りになっている。通りすがりに目を引く大きな看板があるわけではなく、知る人がその都度戻ってくることで成り立ってきた一軒、という印象が外観からも伝わってくる。

副題

上越市・直江津駅前、地魚割烹の一軒。仕事帰りにも使える実用食堂。

編集

マチノワ編集部

上越市・直江津駅前、地魚割烹の一軒。仕事帰りにも使える実用食堂。✦編集部厳選✦KIHACHI NAOETSU✦5 POINTS✦2026年 春号✦上越市・直江津駅前、地魚割烹の一軒。仕事帰りにも使える実用食堂。✦編集部厳選✦KIHACHI NAOETSU✦5 POINTS✦2026年 春号✦
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POINT5

上越市・直江津駅前、地魚割烹の一軒。仕事帰りにも使える実用食堂。。

編集部が選んだ5つのポイントを順にご紹介します。日本海に面した上越市・直江津は、かつて港町として栄えた歴史を持つ地区で、直江津駅の北口を出るとすぐに商店と住宅が入り混じる、生活の匂いが濃い通りが広がる。直江津港は今も漁船が行き交う漁港であり、水揚げされた魚がそのまま食卓に上る土地柄が、この界隈の飲食店を支えている。その一角、駅から歩いて3分ほどの西本町に暖簾を掲げるのが「海鮮割烹食堂 樹八」だ。店主が一人で切り盛りするこの店は、「安い、うまい、量がある」を掲げ、80種類を超える地魚料理を出す。観光客向けというより、まず地元で働く人たちの胃袋を満たすための店であることが、店構えからも伝わってくる。仕事帰りの一杯にも、休日の昼の定食にも顔を出せる懐の深さが、この店の芯にある。白い暖簾をくぐって引き戸を開ければ、すぐにガラスケースの中の魚と対面する、距離の近い造りになっている。通りすがりに目を引く大きな看板があるわけではなく、知る人がその都度戻ってくることで成り立ってきた一軒、という印象が外観からも伝わってくる。

POINT01
地魚・割烹料理 · 上越市西本町

80種類を超える地魚料理。店主が一人で仕込む、量と鮮度のこだわり

海鮮割烹食堂 樹八の核は、店主の杉田さんが一人で切り盛りする厨房から出てくる80種類を超える地魚料理だ。杉田さんは18歳で料理の道に入り、他所での修業を経て30歳のときに地元・上越へ戻り、この店を開いた。掲げるモットーは「安い、うまい、量がある」。日本海で揚がった魚をその日ごとに仕入れ、状態に合わせて調理法を選ぶという地道な積み重ねが、80種という数字を支えている。メニューの幅広さは、来店するたびに違う魚と出会える楽しみにもつながる。ランチは999円程度から注文でき、夜は気になる魚を一品ずつ頼みながら過ごせる。素材と量で満足させる作り方を、直江津で働く人たちに向けて続けている。仕入れは日本海の天候や漁の状況に左右されるため、同じメニューが毎日並ぶわけではなく、その日にしか出会えない一品に当たることもある。

モットー安い、うまい、量がある
料理数地魚料理80種類以上
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POINT02
接客・店主の人柄 · 上越市西本町

「食べな、食べな」。杉田さんの人柄がそのまま接客になる店

店内に入ると目に入るのは、ガラスケースの中に並ぶ地魚と、その奥にずらりと並んだ地酒の瓶だ。カウンター越しに調理する杉田さんはサービス精神旺盛なことで知られ、「食べな、食べな」と勧めながら料理を出してくれる、と評判になっている。壁には扱う珍しい魚の名前を紹介する掲示があり、常連客との会話のきっかけにもなっているという。一人で切り盛りする店だからこそ生まれる距離の近さは、チェーン店にはない時間の流れを作っている。以前は「魚苑にんじん」という店名だったが、現在は「海鮮割烹食堂 樹八」として同じ場所で営業を続けており、看板が変わっても地元に根づいた立ち位置は変わっていない。カウンターに座れば、隣の常連客の会話が自然と耳に入ってくる。それも含めて、この店の時間の過ごし方なのだろう。棚の上には小さな水槽が置かれ、青い光の中で水草が揺れているのも、この店らしい細部だ。

旧店名魚苑にんじん
接客スタイル店主一人での対面調理
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POINT03
地魚料理・定食 · 上越市

磯部揚げから煮つけまで。定番と季節限定が並ぶメニュー構成

メニューの中心にあるのは、日本海で揚がった地魚を使った一品料理だ。時期によって「地魚とアスパラの磯部揚げ」のような限定復活メニューが顔を出すこともあり、常連であっても訪れるたびに違う楽しみ方ができる。海鮮の旨みを活かした「海鮮豚汁ラーメン」や、白身魚のきじはたを丁寧に煮た「きじはたの煮つけ」など、酒に合う一皿から食事として満足できる一皿までがそろっている。昼に訪れれば、ご飯・味噌汁・漬物・小鉢が付く定食セットがあり、999円程度から注文できる手頃さも魅力だ。価格帯は夜が2,000円台に収まることが多く、量を求める人にも財布を気にする人にも応えられる幅がある。何を頼むか迷ったときは、その日仕入れた地魚を店主に聞いてみるのが、この店らしい注文の仕方だ。季節や漁の状況によって内容が入れ替わるため、その日のおすすめを聞きながら組み立てるのも、この店ならではの楽しみのひとつだ。

メニュー例海鮮豚汁ラーメン・きじはたの煮つけ・地魚とアスパラの磯部揚げ
価格帯ランチ999円程度〜、ディナー2,000円台
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POINT04
店内空間・客層 · 上越市西本町

カウンターと小上がり。一人でも家族でも収まる小さな空間

店の広さはこぢんまりとしており、ガラスケースが並ぶカウンター席と、奥に一段上がった小上がりのスペースで構成されている。カウンターは一人で立ち寄って杉田さんと言葉を交わしながら飲むのに向き、小上がりは家族連れや数人のグループが腰を落ち着けて食事をするのに向いている。装飾は控えめで、壁に貼られた魚の紹介や地酒のラベルが、この店の雰囲気を作っている。テレビや冷蔵ケースなど、日々の営業のために置かれた道具がそのまま景色になっているのも、生活と地続きの食堂らしい光景だ。仕事帰りに一人でふらっと寄る人もいれば、休日の昼に家族で定食を食べに来る人もいる、というふうに時間帯によって顔ぶれが変わる店だ。席数は多くないため、混雑する時間帯に確実に座りたい場合は、事前に電話で相談しておくと安心だろう。カウンターにはウイスキーの器も置かれており、地酒だけでなく食後の一杯にも対応できる懐の広さがうかがえる。

席構成カウンター席+小上がり
向いている利用一人飲み・家族利用の両方
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POINT05
アクセス・上越市 · 上越市全域

直江津駅北口から徒歩3分。海沿いの街を歩くきっかけになる一軒

海鮮割烹食堂 樹八の最寄り駅はJR直江津駅で、北口を出て歩いて3分ほどの距離にある。えちごトキめき鉄道と信越本線が乗り入れる駅であり、上越市の中心である高田側からも、糸魚川方面からも立ち寄りやすい立地だ。直江津は日本海に面した港町としての歴史を持ち、駅周辺には昔ながらの商店や住宅が並ぶ。観光地を巡るというよりは、地元の暮らしの延長線上にある食堂として使うのが、この店に合った歩き方だろう。車で訪れる場合は提携駐車場が用意されている。駅から店までの数分の道のりにも、港町らしい古い建物や商店が点在しており、歩くだけで上越の日常の一端に触れられる。営業時間や定休日は変わることがあるため、来店前に最新情報を確かめておきたい。仕事帰りに一杯だけのつもりで寄ったら、気づけば杉田さんとの会話に付き合って長居していた、という使い方も、この店にはよく似合う。

最寄り駅JR直江津駅北口 徒歩約3分
定休日不定休
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編集部のひとこと
海鮮割烹食堂 樹八は、直江津の駅前で杉田さんが一人で守り続けている一軒だ。80種を超える地魚と「安い、うまい、量がある」という姿勢に、飾らない実直さが滲む。直江津で魚を食べたいと思ったら、まず思い出したい店だ。看板の大きさではなく、通う人の多さが店の評判を作っている、そんな一軒だと思う。
マチノワ編集部
編集後記末

最後に、歩き方。

一人で寄るか、家族で寄るかで、この店の楽しみ方は変わる。仕事帰りに一人で立ち寄るなら、カウンターに座って杉田さんと言葉を交わしながら、その日仕入れた地魚を見繕ってもらうのがいい。所要時間は一杯と二品ほどで30分から1時間、予算は2,000円台に収まることが多い。家族や友人と数人で行くなら、小上がりのスペースを使い、定食や煮つけなど食事寄りの品を中心に頼むと満足度が高まる。昼どきは定食が999円程度から注文でき、短時間でしっかり食べたい日の選択肢になる。席数が多くないため、週末の夜など混みやすい時間帯に確実に座りたい場合は、電話での相談をおすすめしたい。メニューや営業時間は時期によって変わる可能性があるため、事前に店へ問い合わせておくと確実だ。直江津駅から歩いて3分という立地は、電車での立ち寄りにも、車での来店にも無理がない。仕事の帰りでも、休日の昼でも、日本海の魚を気取らずに食べたくなったときに思い出したい一軒だ。店を出たあとに直江津の商店街をひと歩きしてみるのもいい。海の匂いが混じる空気が、上越に来たことを実感させてくれるはずだ。特別な日のための店ではなく、何度でも足を運びたくなる普段使いの一軒として、記憶にとどめておきたい。

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