毎日仕込む地粉100%の手打ちうどん、その太さと食感の理由
延喜が使う小麦粉は100%埼玉県産だ。毎朝、この粉を水で仕込み、夜に麺を打つというサイクルが廿年以上続いている。武蔵野うどんの伝統に倣い、太めに打たれたうどんには歯応えがある。一本一本が指の太さくらいの存在感を持ちながら、嚙むと弾力でほぐれていく食感は、土地の粉から生まれる特性だ。盛り蕎麦のように冷たい汁で食べる日もあれば、温かい肉汁をかけて食べる日もあるが、そのどちらを選んでも、この麺の太さと食感に向き合うことになる。単なるうどん屋ではなく、埼玉の粉の味を知ってほしいという意思が、毎朝の仕込みに込められている。つけ出汁が何であれ、この麺の力強さがあってこそ、店として立ち上がっている。毎日の手打ちは無駄なく、賞味期限の概念の中で日々更新される。その新鮮さが、午後3時に麺がなくなる営業の背景にある。