季節の食材と向き合う、創作の姿勢
創作居酒屋こばやしの料理は、「何でも組み合わせればよい」という安易なものではない。毎日の食材選びから始まり、その日の季節がどんな顔をしているのかを読み取ろうとする店だ。例えば、手作りの豆腐。凝固剤の選び方、塩加減、温度管理。こうした一つ一つの細部が、素材の良さを引き出すか、台無しにするかを決める。また、魚のカルパッチョも、その日に仕入れた白身魚がどんな脂の乗り具合なのか、身がどの程度締まっているのかによって、レモンの量も油の配合も変わる。焼きししとう、地元野菜の天ぷらといった一見シンプルな料理も、火加減と塩のタイミングで全く違う味になってしまう。京都という地で、素材の声を聞きながら料理するということは、日々の細かな調整の積み重ねだ。訪れる度に、昨日の自分たちより一歩前に進もうとする姿勢が感じられる一軒だ。