ニュージーランドビーフと群馬県産肉が共存する、肉の産地学
Steak House G-Baseのメニューを眺めると、目に入る肉の種類の多さに驚く。ニュージーランド産のビーフ、そして群馬県産のホリコシポークやスワイン豚。異なる国・地域から仕入れられた肉たちが、等しく並んでいるのだ。これは、肉の「地理」を理解することの重要性を、物語っている。ニュージーランドで育つ牛は、広大な牧草地の中で、時間をかけて成熟する。その環境が生み出す肉の特性と、群馬県という日本の一地域で育つ豚の肉の特性は、全く異なる。単なる「国産か輸入か」という二項対立ではなく、土地という背景を理解した上で、肉を選ぶ。その思考が、このお店の基礎になっている。ステーキの焼き方も、肉の部位や産地によって細かく調整される。ニュージーランドビーフの厚みのある赤身ステーキと、群馬県産豚のロースの焼き上がりは、必然的に異なる。その違いを、食べ手の側で感じ取ること。それが、このお店で食事をする際の最大の醍醐味になっている。焼きたてのステーキを前にして、「この肉はなぜこの焼き加減なのか」という問いが自然と浮かぶ。その問いの答えが、肉の産地にある。