シャトーブリアンから定番ステーキまで、黒毛和牛の階級を食べ分ける
この店の料理の中心軸は『黒毛和牛をどう調理するか』という一点に集約されている。シャトーブリアン、フィレ、サーロイン、リブロース——各部位は、固有の食感と脂の乗り方を持っている。鉄板という調理手段を選択することで、『肉そのものの味わい』が最大限に引き立つのだ。目の前で溶ける脂、焦がされる表面、中心部のロゼ色——それらすべてが『この部位、この焼き加減だからこそ成立する』という確信を与える。シャトーブリアンは、牛の腰部から採取される希少部位で、『肉の王様』と称されることもある。きらりでは、この最高級部位を使用しており、一皿で『和牛とは何か』という本質的な問いに対する答えが得られるのだ。定番のステーキメニューも、単なる『肉を焼く』のではなく、『どの部位を、どの温度で、どのタイミングで切るか』という調理者の意思決定が食べ手に伝わる。それぞれの部位には対応する調理法があり、シェフはその『見えない物差し』を正確に持ってして調理を進めているのだ。常陸牛という茨城県産の和牛も用意されており、地元の食材に対する誠実さもうかがえる。ランチメニューでも『和牛ステーキ』が基本となっており、『夜は贅沢に、昼は手軽に』という使い分けができるようになっている。鉄板の上で調理される様子を観察していると、『肉を焼く』という行為が、実は『肉の個性を引き出す営為』であることに気づく。