マチノワ · 2026年 春号
2026-08-18
RAKUSHOKU KOU TOMAKOMAI

樂食中華 孝(KOU)、
苫小牧・本町の四川。

苫小牧駅から本町の方角へ十五分ほど歩くと、中央ボウルの看板が立っている。一九七二年二月から街に置かれているボウリング場だ。その一階に、二〇二三年九月、樂食中華 孝(KOU)が開いた。前に入っていた楽食厨房 金ちゃんが錦町へ移り、その区画をそのまま引き継いだかたちである。厨房を預かるのは四川料理を専門としてきたシェフで、店が掲げるのはチョットおしゃれな町中華という一行。ボウリング場の一階という住所と、四川の技術と、町中華という自己申告——この三つが並ぶと、最初は少し座りが悪く見えるかもしれない。けれど昼の定食から夜の宴会までを一枚の品書きで引き受ける店は、苫小牧の中心市街ではむしろ心強い。四十四席、個室と座敷とカウンターとソファー席。使い道の幅が、そのままこの一軒の輪郭になっている。

副題

中華料理・苫小牧市本町/昼の定食から夜の宴会まで

編集

マチノワ編集部

中華料理・苫小牧市本町/昼の定食から夜の宴会まで✦編集部厳選✦RAKUSHOKU KOU TOMAKOMAI✦5 POINTS✦2026年 春号✦中華料理・苫小牧市本町/昼の定食から夜の宴会まで✦編集部厳選✦RAKUSHOKU KOU TOMAKOMAI✦5 POINTS✦2026年 春号✦
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POINT5

中華料理・苫小牧市本町/昼の定食から夜の宴会まで。

編集部が選んだ5つのポイントを順にご紹介します。苫小牧駅から本町の方角へ十五分ほど歩くと、中央ボウルの看板が立っている。一九七二年二月から街に置かれているボウリング場だ。その一階に、二〇二三年九月、樂食中華 孝(KOU)が開いた。前に入っていた楽食厨房 金ちゃんが錦町へ移り、その区画をそのまま引き継いだかたちである。厨房を預かるのは四川料理を専門としてきたシェフで、店が掲げるのはチョットおしゃれな町中華という一行。ボウリング場の一階という住所と、四川の技術と、町中華という自己申告——この三つが並ぶと、最初は少し座りが悪く見えるかもしれない。けれど昼の定食から夜の宴会までを一枚の品書きで引き受ける店は、苫小牧の中心市街ではむしろ心強い。四十四席、個室と座敷とカウンターとソファー席。使い道の幅が、そのままこの一軒の輪郭になっている。

POINT01
四川料理・町中華 · 苫小牧市本町

青山椒仕立ての麻婆焼きそば。四川の鍋が、町中華の値段で出てくる

厨房に立つのは、四川料理を専門としてきたシェフだ。看板には町中華と書きながら、鍋の中身は本格の系統に寄っている。その象徴が、四川風麻婆焼きそば 青山椒仕立て。麻婆を麺の上に落とし、青山椒で香りを立てる一皿で、麻婆豆腐でも焼きそばでもない位置に置かれている。麻婆豆腐そのものも品書きにあり、麻婆茄子丼という受け皿もある。青山椒の三文字をわざわざ料理名に掲げている以上、辛さより先に香りをどう立てるかに意図があると読める一皿だ。あんかけ系も厚い。五目あんかけ焼きそば、海老あんかけ焼きそば、天津飯はチリソースあんで出る。五目あんかけ焼きそばは海老を使ったあっさり塩味と紹介されていて、同じ技法のまま味の方向を振り分けている。青椒肉絲、海老のチリソース、中華ちらし、五目湯麺——名前だけ並べれば街の中華屋の品書きだが、作り手の出自が違う。麻婆茄子丼や中華ちらしのように、丼ひとつで完結する品が混ざっているのも、昼に短く立ち寄る側にはありがたい配置だ。何から頼むか迷った日は、店名と一緒に青山椒を覚えておくといい。

看板料理四川風麻婆焼きそば 青山椒仕立て/五目あんかけ焼きそば/海老あんかけ焼きそば/天津飯 チリソースあん
ジャンル中華料理・四川料理。厨房は四川料理を専門としてきたシェフが担当
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POINT02
立地・成り立ち · 苫小牧市本町

中央ボウルの一階、という住所がこの店の性格を決めている

住所は苫小牧市本町二丁目一の十一。建物の名前は苫小牧中央ボウルで、一九七二年二月から街に立っているボウリング場だ。その一階の一区画が、この店の場所になる。ここにはもともと楽食厨房 金ちゃんが入っていた。金ちゃんは錦町二丁目へ移ってフード酒場 金ちゃんとして営業を続けており、跡地に二〇二三年九月十五日、孝(KOU)が開いている。区画が空いて無関係の業態が入ったのではなく、飲食の灯が絶えないまま次の店へ渡ったかたちだ。ボウリング場の一階という条件は、実際の使い勝手にそのまま効いてくる。駐車場があり、建物そのものが目印になるので、看板を探して歩き回る必要がない。裏を返せば、通りすがりに気づく種類の店ではない。だから初回は番地よりも建物名で向かうほうが早い。中央ボウルを目指せば着く——この一行が、苫小牧で人と待ち合わせるときの実用的な強みになる。

所在苫小牧市本町2-1-11 苫小牧中央ボウル1F。1972年2月開業のボウリング場の1階
成り立ち前身は同区画の楽食厨房 金ちゃん(錦町2丁目へ移りフード酒場 金ちゃんとして継続)。2023年9月15日オープン
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POINT03
ランチ・宴会・宅配 · 苫小牧市本町

昼は千円台の週替わり、夜は二千円台と飲み放題

昼と夜で、財布の開き方が変わる店だ。案内されている予算はランチが千円台、ディナーが二千円台。ランチは小鉢とザーサイ、スープが付く構成で、そこに週替わりランチとシェフの気まぐれメニューという枠が用意されている。同じ店に月へ何度か通っても卓の上が同じにならない作り方で、小鉢に春巻きが入る回もあると紹介されている。この可変の枠があるかどうかは、通う店を決めるときに地味に効いてくる。夜は品書きの幅がそのまま集まりの幅になる。飲み放題の設定があり、貸切にも対応している。四十四席という規模は、職場の集まりを受けるのにちょうどいい大きさだ。支払いはクレジットカード、電子マネー、QRコード決済が通るので、幹事が立て替えても清算で困らない。店まで行けない日には出前館での宅配も動いている。もう一つ覚えておきたいのは、昼と夜のあいだに中抜けがあることだ。昼の営業は十四時三十分で切れ、夜は十七時三十分から。十五時台や十六時台に立ち寄れる店ではないので、出張や街歩きの合間に挟むなら、この三時間の空白を先に頭へ入れておきたい。ただし週替わりの中身は入れ替わるものだから、目当ての一皿があるなら、メニューや価格は時期で動くので訪れる前に電話や公式SNSで確認を。

予算の目安ランチ 1,000〜1,999円/ディナー 2,000〜2,999円。ランチは小鉢・ザーサイ・スープ付き
支払い・宅配クレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応。出前館での宅配あり
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POINT04
席と使い分け · 苫小牧市本町

四十四席にカウンター・座敷・ソファー席・個室が揃う

席数は四十四席。内訳として案内されているのは、カウンター席、座敷、ソファー席、そして個室だ。町中華を名乗る店で、この四種類が同居しているのは珍しい配分になる。一人で来た日はカウンターに座って麺と小鉢で三十分。子ども連れなら座敷を頼む。人数が読めない集まりはソファー席、周りを気にせず話したい会食は個室。同じ店の中で、席を替えるだけで用途が切り替わる。分煙になっているので、煙が苦手な人が同席する日でも席の相談ができる。Wi-Fiも通っている。ボウリング場の一階という立地上、駐車場があるのも実務的にありがたい。車で動く前提の苫小牧では、飲まない人が送迎に回る形の集まりを組みやすい。ただし個室と貸切は数に限りがあるから、人数が固まった時点で押さえておくのが確実だ。ネット予約に対応している媒体もあるが、個室や貸切の可否、飲み放題の内容は電話で直接伝えたほうが話が早い。

席全44席。カウンター席・座敷・ソファー席・個室あり。貸切対応、分煙、Wi-Fiあり
予約電話 0144-82-7369。個室・貸切・飲み放題は人数が決まった時点で相談を
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POINT05
アクセス・街の使い方 · 苫小牧市本町

苫小牧駅から徒歩十五分。ボウリングと食事を一つの建物で

JR苫小牧駅からは徒歩十五分ほど、距離にして約一キロ。歩けない距離ではないが、風の強い日に選びたい道のりではない。駅から向かうならバスかタクシー、あるいは車。駐車場があるので、車で来る前提と考えたほうが行程は組みやすい。本町は苫小牧駅の南側、港へ向かう途中に広がる一帯だ。製紙と港で育ってきた街の、長く続く店と新しい店が混ざって並ぶ区画で、中央ボウルという建物自体がその混ざり方の見本のようなものになっている。二ゲーム投げてから一階で食事、という組み立てができるのは、この住所を持つ店だけの遊び方だ。時間帯は先に確認しておきたい。昼は十一時から十四時三十分で、料理のラストオーダーは十四時。夜は十七時三十分から二十二時、日曜と祝日は二十一時までと一時間早く閉まる。定休は水曜、加えて火曜。火曜については第二・第四のみと案内している媒体もあるため、内容は変更される場合があり、事前に店へ問い合わせておくと確実だ。

アクセスJR苫小牧駅から徒歩約15分(約1,000m)。駐車場あり
営業時間月・木〜土 11:00〜14:30(L.O.14:00)/17:30〜22:00(L.O.21:30)、日・祝の夜は21:00まで(L.O.20:30)。定休は火・水
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編集部のひとこと
町中華という言葉は、ふつう肩の力を抜くために使われる。この店ではそこに四川の鍋が乗っていて、青山椒の香りが立つ。しかもボウリング場の一階で、それが千円台の昼に出てくる。苫小牧の本町で今日の一食を決めかねたとき、まず思い出していい一軒だと思う。
マチノワ編集部
編集後記末

最後に、歩き方。

中央ボウルの建物を目指す——これがいちばん迷わない行き方だ。番地の二丁目一の十一を頼りにするより、ボウリング場の看板を探すほうが早く着く。駅から歩けば十五分、天気の読めない日は素直に車かタクシーを選びたい。初回は昼に当てるのが無難だ。千円台で小鉢とザーサイとスープが付き、週替わりランチとシェフの気まぐれから選べる。この店の温度感を測る入口として、ここがいちばん軽い。滞在は四十分から一時間、料理のラストオーダーが十四時なので、十三時台に入れば落ち着いて食べられる。二人での食事なら夜に寄せる。予算は二千円台を見ておいて、青山椒の麻婆焼きそばとあんかけ系から一皿ずつ取り、分け合う形にすると卓の上が動く。カウンターがあるので、一人で夜に来ても収まりは悪くない。職場や家族の集まりは、個室か座敷を電話で押さえてから向かう。飲み放題と貸切の設定があるぶん、幹事の側の設計もしやすい。会計はカードも電子マネーもQRも通る。注意点は二つ。日曜と祝日の夜は二十一時に閉まること、そして休みが水曜と火曜で、火曜は第二・第四のみとする案内も見かけること。営業時間や定休日は変わることがあるため、来店前に一度電話で確かめておきたい。

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