川根茶を練り込む、茶ルボナーラと茶ノベーゼ
寿園カフェの軸になっているのは、川根茶を使ったパスタだ。看板メニューの一つ「茶ルボナーラ」は、川根茶を練り込んだ麺にクリームソースを絡めた一皿で、もう一つの「茶ノベーゼ」も同様に茶葉を生地に練り込んだパスタになっている。茶葉を粉末やペーストとしてソースに加える店は他にもあるが、麺そのものに茶を練り込むという作り方は、川根茶の産地でお茶屋を本業にする店だからこそ成立する組み合わせだ。茶葉の風味を前面に出しつつ、パスタとしての食べ応えも両立させている点が、この店の料理の核になっている。お茶を飲み物としてだけでなく食事の一皿に仕立て直すという発想は、川根町という茶どころの土地柄を反映したものでもある。パスタという誰もが親しみやすい料理形式に地元の茶を落とし込むことで、観光客にも地元客にも注文しやすいメニューに仕上がっている。川根町を訪れる目的が鉄道でも茶畑観光でも、まず一皿目に選びやすいメニューとして品書きの中心に据えられている。