懐石・会席料理を軸に据えた、季節と向き合う一皿の組み立て
四季七彩こころの中心にあるのは、5,500円から7,700円で提供される懐石料理だ。要予約制のこのコースは、地元中津川で採れる野菜を主体に、季節ごとの食材を組み合わせて仕立てる本格和食で、法事や接待、記念日といった「あらたまった食事」の場を想定した構成になっている。懐石という形式は、一品ずつ順を追って料理を出す性質上、どうしても仕込みに手間と時間がかかる。それを予約制という形で受け止めることで、忙しい厨房の中でも一皿ごとの質を保ってきたのだろう。中津川市郊外という立地でありながら、都市部の料亭に近い構成のコースを維持している店は多くない。季節によって顔ぶれの変わる献立は、同じ店に通っても訪れるたびに違う表情を見せてくれるはずだ。価格帯に幅が持たせてあるのも、招く相手や目的によって格を調整できるという点で使い勝手がいい。改まった席で和食を囲みたいと考えたとき、まず候補に挙がる店のひとつになるだろう。