マチノワ · 2026年 春号
2026-09-10
KIJUKEN KAMITOYOOKA TAKASAKI

高崎・上豊岡町、環状線沿いに灯った手もみ麺の一杯。
喜重軒で選ぶ、ワンタン麺と茹で上げ餃子

オレンジ色の瓦屋根が、環状線の車窓からよく目立つ。高崎市上豊岡町。市街の目抜き通りではなく、高崎の街を外側からぐるりと回る道の途中に、その一軒は建っている。切妻の妻壁に掛かるのは、喜重軒ラーメンの白い看板。手前百三十メートルの地点には矢印付きの案内板まで出ていて、信号先左側、と念を押される。それくらい、走っていると通り過ぎてしまう場所だ。ここは長く、なかじゅう亭の上豊岡店だった建物である。看板が一度替わったあと、二〇二六年七月十六日に喜重軒として開いた。道路脇の柱看板に並ぶのは三つの言葉——手もみ麺、ワンタン、茹で上げ餃子。ラーメン屋の看板としては、どこに手をかけている店なのかが露骨なくらいはっきりしている。駐車場は十一台。晴れた日には、店の向こう側に山並みが見える。

副題

ラーメン/高崎市上豊岡町/ランチ・家族の食事・車での立ち寄り

編集

マチノワ編集部

ラーメン/高崎市上豊岡町/ランチ・家族の食事・車での立ち寄り✦編集部厳選✦KIJUKEN KAMITOYOOKA TAKASAKI✦5 POINTS✦2026年 春号✦ラーメン/高崎市上豊岡町/ランチ・家族の食事・車での立ち寄り✦編集部厳選✦KIJUKEN KAMITOYOOKA TAKASAKI✦5 POINTS✦2026年 春号✦
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POINT5

ラーメン/高崎市上豊岡町/ランチ・家族の食事・車での立ち寄り。

編集部が選んだ5つのポイントを順にご紹介します。オレンジ色の瓦屋根が、環状線の車窓からよく目立つ。高崎市上豊岡町。市街の目抜き通りではなく、高崎の街を外側からぐるりと回る道の途中に、その一軒は建っている。切妻の妻壁に掛かるのは、喜重軒ラーメンの白い看板。手前百三十メートルの地点には矢印付きの案内板まで出ていて、信号先左側、と念を押される。それくらい、走っていると通り過ぎてしまう場所だ。ここは長く、なかじゅう亭の上豊岡店だった建物である。看板が一度替わったあと、二〇二六年七月十六日に喜重軒として開いた。道路脇の柱看板に並ぶのは三つの言葉——手もみ麺、ワンタン、茹で上げ餃子。ラーメン屋の看板としては、どこに手をかけている店なのかが露骨なくらいはっきりしている。駐車場は十一台。晴れた日には、店の向こう側に山並みが見える。

POINT01
醤油ラーメン・手揉み麺 · 高崎市

赤城どりと手揉み麺。九百円の一杯が、この店の基準になっている

品書きの左上、最初に置かれているのがラーメン九百円だ。説明書きは短い。赤城どりと手揉み麺の正統派醤油ラーメン。産地の名前と、麺の作り方と、スープの系統。この三語だけで、店が何を軸にしているかは言い切れている。赤城どりは群馬の鶏で、県内の飲食店では特別珍しい素材ではない。ただ、環状線沿いの九百円の一杯にこれを使い、しかも麺を手で揉んで縮れを付けているとなると、話は少し変わってくる。手揉みは、機械で切り出したストレート麺より工程がひとつ増える。増えた分だけスープの持ち上がり方が変わり、啜ったときの当たりが柔らかくなる。丼を見ると、チャーシューが放射状に敷かれ、中央にメンマと青ネギ。醤油の色は濃すぎず、澄んだ側に寄っている。トッピングは味玉百五十円、めんま百五十円、青ネギ百五十円、のり五枚百円と単品で足せて、豚チャーシューは二倍増し二百五十円、三倍増し三百八十円。麺大盛は百五十円だ。九百円から始めて、その日の腹具合で積み上げていける構成になっている。この店の物差しを先に知っておきたいなら、入口はここでいい。

軸になる一杯ラーメン900円/赤城どりと手揉み麺の醤油
トッピング味玉150円・めんま150円・青ネギ150円・のり5枚100円/麺大盛150円
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POINT02
手もみ麺・ワンタン・茹で上げ餃子 · 高崎市

柱看板の三行が、そのまま店の設計図になっている

道路脇に立つ柱看板は、駐車場に入る前に一度読んでおくといい。上段に店名とラーメンの写真、その下の白い板に縦書きで三行——手もみ麺、ワンタン、茹で上げ餃子。ラーメン屋の看板で、麺と具とサイドの三つをここまで並列に押し出す店は多くない。裏を返せば、この三つはどれも自分の店で手を動かさないと成立しないものだ。麺は揉む。ワンタンは包む。餃子は焼かずに茹でる。焼き餃子には仕入れたものを焼き上げるという逃げ道があるが、茹で上げは皮の質がそのまま口に出る。品書きの餃子の欄には、本気の自信作という文字と一緒に、一口目は何も付けず召し上がって下さい、と添えられている。タレで整える前提では、まず書けない一文だ。運営しているのは、県内でなかじゅう亭を展開してきた会社で、喜重軒はその新しいブランドにあたる。長く定食を出してきた建物に、ラーメン専業の看板を掛け直した格好だ。地元の客からすれば、通い慣れた駐車場に新しい理由がひとつ増えたことになる。これ、地味に大きい。

看板の三本柱手もみ麺/手包みワンタン/茹で上げ餃子
成り立ちなかじゅう亭グループの新ブランドとして2026年7月16日に開業
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POINT03
メニュー・価格帯 · 高崎市

ワンタン麺、まぜそば、ほたて出汁の塩。一枚の品書きに散らばる選択肢

メニュー表で当店オススメと丸囲みされているのは、ワンタン麺だ。価格は千二百円ほど。つるっとしたワンタンとうまみたっぷりのスープ、と説明が付く。写真では、手包みのワンタンが三つ四つ、チャーシューとメンマの向こう側に沈んでいる。ワンタンを主役に置くということは、麺とは別に皮を扱う手間を店が抱えるということだ。これを看板に据えている時点で、方針は見えている。肉で押したい日は、二種類のチャーシューをたっぷりのせた鶏と豚のチャーシューが千二百円。麺の食べ方そのものを変えたいなら、まぜそば千円がある。手揉み麺に玉子とチーズとチャーシューを合わせる構成で、スープの丼とは満足の作り方が違う。つけめんも千円、あっさりしたスープに手揉み麺を潜らせる形。醤油以外を試す日には、ほたて出汁の塩ラーメン千円が用意されている。サイドはチャーシュー丼四百円、ライス二百円、茹で上げ餃子四百八十円。十歳以下限定のお子様らーめんが三百八十円で置かれているのも、この立地の店らしいところだ。持ち帰り用に冷凍餃子十個入り千五十円、おつまみチャーシュー五百円まで揃う。品書きも価格も時期で動くので、狙いがあるなら店頭か公式SNSで確かめてから向かいたい。

麺の選択肢ワンタン麺1,200円前後/鶏と豚のチャーシュー1,200円/まぜそば・つけめん・ほたて出汁の塩ラーメン各1,000円
サイドと土産茹で上げ餃子480円・チャーシュー丼400円/冷凍餃子10個入り1,050円・おつまみチャーシュー500円
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POINT04
座席・空間 · 高崎市

座敷の残る一軒家。子ども連れが構えずに入れる作り

建物は、飲食店のために新しく建てたビルではない。オレンジの瓦をのせた切妻の一軒家で、玄関は道路側ではなく駐車場に面した側に付いている。前身の時代からの器をそのまま使っているので、ラーメン専門店にしては珍しく、座敷が残っている。開店直後に訪れた人の記録によれば、席の構成はカウンターが四席、テーブルが三卓、座敷が四卓。数としては多くないが、用途の幅は広い。ひとりならカウンターに座って短時間で出られるし、家族四人なら座敷に上がって靴を脱げる。ラーメン屋のカウンターは、小さい子ども連れにとって案外ハードルが高い。足がつかない、隣との距離が近い、長居しづらい——座敷があるだけで、その条件はまとめて消える。お子様らーめんが品書きに載っているのも、この席構成と地続きだ。飲み物は生ビール六百円、ハイボール四百五十円、レモンサワー四百五十円のほか、ノンアルコールのオールフリー四百五十円と黒ウーロン茶三百五十円が並ぶ。締めにバニラアイス二百五十円や黒みつきなこアイス三百八十円があるのも、ラーメン屋というより食事の店としての作りだ。席数は変わることがあるため、大人数で向かう日は事前に店へ問い合わせておくと確実だ。

席カウンター4席・テーブル3卓・座敷4卓(開店直後の来店記録による)
飲み物生ビール600円・ハイボール450円・レモンサワー450円/オールフリー450円・黒ウーロン茶350円
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POINT05
アクセス・使い方 · 高崎市

群馬八幡駅から約一キロ。高崎環状線を走って着く一軒

所在地は高崎市上豊岡町八七五。高崎の市街から見て北西寄りにあたり、目の前を高崎環状線が走っている。最寄りはJR信越本線の群馬八幡駅で、直線で一キロほど。歩けば十七分前後の距離だから、電車で来られないわけではない。ただ、環状線に面して平場の駐車場を広く取ったこの造りを見れば、車で来る客を前提にした店だとわかる。駐車場は十一台分。区画線が引かれていて、道路から直接入れる。手前百三十メートルの地点に矢印付きの案内看板が立っているのは、走行中の視認性を店側が織り込んでいるからだ。信号先左側、と書いてある。この一言があるだけで、初回でも減速の準備ができる。環状線は市街の混雑を避けて外周を回る道なので、高崎駅前を経由せずに西側へ抜けたいときに使いやすい。同じ群馬八幡駅の圏内には少林山達磨寺があり、参拝や周辺の散策のあとに昼を挟む動線が組める。夜は二十一時三十分まで灯りが点いているので、市街で用事を済ませてから車で回ってくる形にも無理がない。定休は水曜日。営業時間は変わることがあるため、遠方から向かう日は公式Xの告知を見ておきたい。

所在群馬県高崎市上豊岡町875/高崎環状線沿い・駐車場11台
アクセスJR信越本線・群馬八幡駅から約1.0km(徒歩約17分)/営業11:00〜21:30・定休水曜
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編集部のひとこと
同じ駐車場、同じオレンジの瓦屋根。器はそのままに、看板だけが喜重軒に替わった。手で揉んだ麺、手で包んだワンタン、茹でて出す餃子——新しくして増やしたのは、手間のほうだ。環状線を走っていてふと寄れる場所に、こういう一軒がある。
マチノワ編集部
編集後記末

最後に、歩き方。

案内看板の直進百三十メートルを見てから店に着くまでが、この一軒の入口になっている。環状線は流れが速いので、看板を見落とすと次の信号まで行ってしまう。走行中の目印を先に頭へ入れておくと、初回の到着が楽だ。昼に使うなら十一時から。店の物差しを知りたいならラーメン九百円、店が推している側から入るならワンタン麺。どちらを頼むにしても、茹で上げ餃子四百八十円は一皿付けておきたい。一口目は何も付けずに、と品書きに書いてあるので、その通りにしてから判断すればいい。ひとりならカウンター、家族連れなら座敷。子どもがいる日は十歳以下限定のお子様らーめん三百八十円が効く。二人でラーメンと餃子を分けて二千五百円前後、ビールを一杯足しても三千円台には収まる勘定だ。夜は二十一時三十分まで開いているから、市街での用事のあとに回ってくることもできる。休日の昼は席数がそう多くないぶん、時間をずらすほうが待たずに済む。帰りに冷凍餃子十個入り千五十円を提げていけば、家でもう一度続きが食べられる。定休は水曜日。内容は変更される場合があるため、事前に公式Xを確かめておくと確実だ。足は車が前提。群馬八幡駅から歩くなら、十七分を見ておくこと。

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