鮪や白身、甘えびを盛り込んだ刺身の盛り合わせ
和旬席 はなぶさの刺身は、一皿に何種類もの魚介を盛り込む形で出てくる。写された盛り合わせは、厚みのある赤身の鮪、皮目にほんのり赤みが残るハマチ系の白身、尾頭付きのまま盛られた甘えびの三点を軸にした構成で、大根のつまとわさび、薬味を添えた小鉢が脇を固めている。鮪は角がしっかり立つ厚さに切られており、噛んだときの弾力を楽しめる仕立てだ。白身は身の色から脂の乗りを見た目からも感じ取れ、甘えびは殻付きのまま出すことで、殻をむく手間も含めて食事の時間に組み込んでいる。放射状の筋が入った白い皿に大きく笹の葉を敷き、その上に彩りよく盛り付けているところにも、一皿としての見せ方への意識がうかがえる。伊豆は相模灘に面した土地柄で、魚介の盛り合わせに期待をかけたくなる立地だが、この店の一皿は見た目の華やかさでその期待に応えている。単品で頼んで酒とともにゆっくり味わうもよし、あとに触れる定食へ追加する形で頼むもよしという使い方ができる点も、和旬席という店名にふさわしい懐の深さだ。