3年半の修業で磨いた、本格ジンギスカンの調理法
北海道の食文化を標榜する以上、ひつじやが最も大事にしているのは、羊肉の選別と調理法だ。毎日丁寧に仕込まれた生ラムは、冷凍していない状態で提供される。これが意味するのは、鮮度への執着だ。骨付きラムチョップも、部位の旨みを活かす切り方、焼き方に、職人の目線が入っている。3年半の修業というのは、単に「時間をかけた」ことではなく、北海道のジンギスカン文化を体で学び、その本質を理解したうえで、郡山での提供に落とし込むまでのプロセスを指しているのだろう。この店での食事は、単なる「焼き肉を食べる」という行為ではなく、「本格的な羊肉の調理法を体験する」という側面を帯びている。初めて訪れた人が驚くのは、羊肉の香りや味わいの奥行き。ジンギスカンという言葉の持つイメージから一歩先に行った、食べ手の期待を超える体験がそこにある。部位による食べ比べという提案も、職人がそれぞれの部位の特性を理解しているからこそ成立している。