マチノワ · 2026年 春号
2026-09-18
KAJUN MINOH

佳筍、
箕面・路地裏に灯る8席の隠れ家。

箕面大滝や紅葉の名所として知られる箕面だが、駅前の一角には観光客がまず気づかない路地が伸びている。阪急箕面駅の東側改札を出て、みのおサンプラザを右手に見ながら箕面2交差点を折れ、住宅と店舗が入り混じる道を進んだ先に、佳筍はひっそりと構えている。店名は名物の筍会席にちなみ、2020年秋にリニューアルオープンしてから、昼は釜めしや親子丼を出す食堂として、夜は炭火の炉端焼きと会席料理を出す一軒として、二つの顔を使い分けてきた。カウンター8席だけの小さな店だからこそ目が行き届き、古伊万里や魯山人写しの器で供される一皿には、箕面で長く商いを続けてきた店の手数が表れる。観光の合間にふらりと寄れる昼と、腰を据えて味わいたい夜。その両方を受け止める佳筍の実像を、料理・営業スタイル・器・店内・アクセスという編集部の目線からひもといていく。

副題

箕面駅5分、炭火炉端と会席料理を出す隠れ家和食

編集

マチノワ編集部

箕面駅5分、炭火炉端と会席料理を出す隠れ家和食✦編集部厳選✦KAJUN MINOH✦5 POINTS✦2026年 春号✦箕面駅5分、炭火炉端と会席料理を出す隠れ家和食✦編集部厳選✦KAJUN MINOH✦5 POINTS✦2026年 春号✦
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POINT5

箕面駅5分、炭火炉端と会席料理を出す隠れ家和食。

編集部が選んだ5つのポイントを順にご紹介します。箕面大滝や紅葉の名所として知られる箕面だが、駅前の一角には観光客がまず気づかない路地が伸びている。阪急箕面駅の東側改札を出て、みのおサンプラザを右手に見ながら箕面2交差点を折れ、住宅と店舗が入り混じる道を進んだ先に、佳筍はひっそりと構えている。店名は名物の筍会席にちなみ、2020年秋にリニューアルオープンしてから、昼は釜めしや親子丼を出す食堂として、夜は炭火の炉端焼きと会席料理を出す一軒として、二つの顔を使い分けてきた。カウンター8席だけの小さな店だからこそ目が行き届き、古伊万里や魯山人写しの器で供される一皿には、箕面で長く商いを続けてきた店の手数が表れる。観光の合間にふらりと寄れる昼と、腰を据えて味わいたい夜。その両方を受け止める佳筍の実像を、料理・営業スタイル・器・店内・アクセスという編集部の目線からひもといていく。

POINT01
創作料理・和食 · 箕面市

筍会席と炭火炉端、二つの顔を持つ料理

佳筍という店名は、春に旬を迎える筍にちなむ。3月中旬から5月上旬にかけては、筍を主役に据えた会席料理が名物として知られ、季節ごとにハモや松茸など旬の食材を替えながら、6,600円の予約制会席として提供されている。会席は一皿ずつ献立が組まれるコース仕立てで、旬の食材が入れ替わるたびに顔ぶれが変わるため、同じ会席でも訪れる季節によって味わえる内容が違うのも特徴だ。もう一つの顔が、ディナーで出される炭火の炉端焼きだ。椎茸の肉詰めなどの串焼きから、活け海老や活けアワビといった魚介まで、炭火であぶった一皿を比較的手が届きやすい価格帯で味わえる。会席で季節の一皿をじっくり楽しむ日もあれば、炉端焼きを何本か頼んでつまみながら過ごす日もあり、同じ店でありながら訪れる目的によって選び方が変わる。古伊万里や魯山人写しの器を使うという盛り付けへのこだわりも、この店の料理を単なる居酒屋の炉端焼きとは一線を画すものにしている。会席か炉端焼きか、どちらを主役に据えるかで、佳筍という店の見え方はずいぶん変わってくる。

看板メニュー筍会席(3月中旬〜5月上旬・6,600円)
ディナー炭火の炉端焼き・活け海老/活けアワビ
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POINT02
営業スタイル · 箕面市

昼は洋食寄りの定食、夜は炉端と会席——二毛作の営業

佳筍のもう一つの特徴は、ランチとディナーでまったく違う店のような顔を見せることだ。昼はタンシチューやハヤシライス、釜めし、親子丼、ステーキ丼・重といった、和食店には珍しい洋食寄りのメニューが並ぶ日替わり定食が中心で、1,000円台から気軽に利用できる。会席や炉端焼きを構える夜の顔からは想像しにくいラインナップだけに、ランチだけを知る客と、ディナーだけを知る客とでは、この店の印象がまるで違って見えることもありそうだ。夜になると一転、炭火の炉端焼きと会席料理を掲げる和食店の顔に切り替わる。営業時間はランチが11時30分から14時(ラストオーダー13時45分)、ディナーが17時30分から21時30分(ラストオーダー21時)で、月曜はディナーを休み、木曜は終日休みとなる。曜日と時間帯によって出会える顔が変わるため、目当てが定食なのか会席・炉端焼きなのかで訪れる時間を選ぶ必要がある一軒だ。両方の顔を知ってこそ、この店の全体像がつかめる。

営業時間ランチ11:30-14:00(LO13:45)/ディナー17:30-21:30(LO21:00)
定休日木曜(ディナーは月曜も休み)
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POINT03
器・盛り付け · 箕面市

古伊万里と魯山人写し、器から伝わる一皿への手数

料理そのものだけでなく、それを盛る器にも目を向けたいのが佳筍だ。店内には古伊万里や魯山人写しの器がそろい、炭火で仕上げた一皿や会席の一品ずつが、季節や料理に合わせた器で供される。骨董的な価値のある器を惜しみなく使う姿勢は、小さな店構えからは想像しにくい部分でもあり、料理と同じくらい器を眺める時間も楽しめる。トチの木の一枚板を使ったカウンターも店の設えの一部で、和モダンと評される空間の中に、器と木のぬくもりが同居している。会席料理は6,600円の予約制で、筍が旬を迎える3月中旬から5月上旬には筍会席、それ以外の時期にはハモや松茸など季節の食材を主役にした献立に替わる。ランチは1,000円から2,500円ほど、ディナーは4,000円台からと、目的に応じて使い分けられる価格帯も用意されている。支払いは現金のみとなるため、財布の準備だけは忘れずにしておきたい。値段だけを見れば手頃な部類だが、器や設えにまで手をかけている分、体感する満足度はそれ以上になりやすい。

会席料理6,600円(予約制・季節の食材)
支払い現金のみ
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POINT04
店内空間 · 箕面市

8席だけの一枚板カウンター、隠れ家と呼ばれる理由

佳筍の店内はトチの木一枚板のカウンターを中心にした、わずか8席のみ。個室や座敷は用意されておらず、こぢんまりとした空間そのものが店の特徴になっている。全席禁煙で、隠れ家的という評判の通り、路地の奥にあるためふらりと通りがかって気づく店ではない。少人数――一人での立ち寄りや、夫婦・友人同士での食事に向いた規模感で、大人数の宴会向きの造りではない点は覚えておきたい。カウンター越しに炭火で炉端焼きを焼く様子が見える距離感も、この店ならではの時間の過ごし方だろう。席数が限られている分、予約なしでふらりと入って座れるとは限らず、特に会席料理を目当てにする場合は事前の予約が前提になる。駐車場は用意されていないため、車で向かう場合は周辺のコインパーキングを探す必要がある。8席という規模だからこそ、会席料理や炉端焼きの一皿ずつに目が届き、器や盛り付けへのこだわりも自然と際立って見える。狭さが窮屈さではなく、店主と客の距離の近さとして働いているのも、この規模ならではだ。

席数8席(カウンターのみ・個室なし)
駐車場なし(周辺コインパーキング利用)
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POINT05
アクセス・立地 · 箕面市

阪急箕面駅から徒歩5分、路地奥へたどり着く道のり

店があるのは大阪府箕面市箕面五丁目、阪急箕面駅から徒歩5分ほどの場所だ。駅の東側改札を出て、みのおサンプラザを右手に見ながら進み、箕面2交差点を右折、住宅と店舗が入り混じる道をそのまま直進した先の左手に店を構えている。案内表示が大きく出ているわけではないため、初めて訪れる場合は地図アプリを頼りに路地の奥まで目を凝らして進みたい。箕面といえば箕面大滝や紅葉の名所として知られ、ハイキングや観光で訪れる人も多い街だが、佳筍はそうした観光動線から少し外れた、地元の生活道路沿いに根を張っている。駅から店までの5分は、観光地の賑わいから住宅街の静けさへと空気が変わっていく時間でもあり、その切り替わりを歩いて感じられるのもこの立地の面白さだ。大滝や滝道を歩いたあとの昼食に定食を選ぶ日もあれば、日が暮れてから炭火の炉端焼きと会席料理を目当てに夜だけ訪れる日もあり、箕面での過ごし方次第で立ち寄るタイミングを選べる一軒だ。

アクセス阪急箕面駅から徒歩5分
住所大阪府箕面市箕面五丁目
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編集部のひとこと
佳筍は、箕面駅から路地を折れた先にわずか8席で商いを続ける一軒。昼は洋食寄りの定食、夜は炭火の炉端焼きと筍会席と、訪れる時間で違う顔を見せてくれる。箕面で隠れ家和食と聞いたら、まず名前を挙げたい店だ。
マチノワ編集部
編集後記末

最後に、歩き方。

昼と夜とで別の店のように表情を変えるのが、佳筍という店の面白さだ。箕面大滝や滝道を歩いたあとの腹ごしらえなら、タンシチューやハヤシライス、釜めしといった洋食寄りの定食が並ぶランチが似合う。1,000円台から入れる価格帯なので、観光の合間に気負わず立ち寄れる。日が暮れてからじっくり過ごしたい夜は、炭火の炉端焼きで活け海老や串焼きをつまみながら一杯傾けるもよし、6,600円の会席料理を予約して季節の一皿に向き合うもよしだ。会席は3月中旬から5月上旬には筍が主役になるので、店名の由来そのものを味わえるこの時期を狙って訪れる価値がある。カウンターわずか8席のため、少人数での利用が前提になる規模感だ。会席や混雑しやすい時間帯は予約をしておくと安心だろう。支払いは現金のみ、駐車場もないため、電車と徒歩、または現金の準備を忘れずに。営業時間や定休日は変わることもあるため、訪れる前に電話で最新の状況を確かめておきたい。

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