自家製の鹿肉料理、狩猟から食卓までを一貫して手掛ける仕事
dining Chiyoの核は、鹿肉を中心としたジビエ料理にある。店主の木村千代勝さんは元自衛官で、射撃選手としての経歴も持つ人物。その経験は、単に肉を調理するだけでなく、素材となる鹿という生き物への理解にもつながっている。メニューには鹿肉のシチューや鹿肉のステーキが並び、いずれも自家製の仕込みを重ねた一皿として提供される。看板の一つとされる鹿肉のシチューは、部位を選ばず端材まで煮込んで仕立てるという、一頭を余さず使い切る発想の料理だ。ジビエは扱いを誤ると臭みや硬さが出やすい食材だが、下処理から火入れまでを一貫して自店で行うことで、素材の個性を活かした状態で客に出している。イタリアンやフレンチの技法をベースにしているため、鹿肉特有の味わいは残しつつも、食べやすさを損なわない仕立てになっている点も特徴だ。川越でジビエ料理を求めるなら、まず名前が挙がる一軒と言っていい。