日本料理と創作料理、その二つを掲げる夜だけの店
よしむらが掲げているのは日本料理、そして創作料理だ。この二つが並んでいる意味は、実際に皿を見ると腑に落ちる。店の写真として出ている一皿は、赤絵と染付を組み合わせた色絵の小皿に、煮上げたひと品と香味野菜を高さをつけて盛ったものだった。器を選び、余白を残し、盛りの向きまで決めてから客の前に出す——割烹の作法である。同時に、その盛りには型どおりに収めるだけではない張りもある。日本料理の土台の上に、その日の判断を一枚重ねている、という言い方が近い。営業は夕方五時から夜十時まで。昼はやらない。つまりこの店は、腹を満たすための昼食ではなく、席についてから順に運ばれてくるものを受け取る時間のためにだけ開いている。何時に入って、どれくらい座るのかを先に決めて向かうほうがいい種類の店だ。品書きの詳細は公開情報に出ていない部分が多く、その日の献立は暖簾をくぐってから知ることになる。裏を返せば、任せて食べる楽しみがまだ残っているということでもある。延岡で和食の店を探すとき、この点は意外と大きい。